パタパタお母さん
去年はじーじの認知症が分かったせいで、お母さんはじーじの車の廃車手続きや運転免許証の返納から、病院への送迎だの買い物の荷物運びだの、市役所での介護認定手続きやケアマネージャーとの面談だの、初めての仕事がドッサリ増えた。
覚悟はしていてもやっぱりというかついに来たな、って感じらしいけど、あれこれ思い悩んでもどうにもならない。
お母さんだって更年期の不調があるし、鬱の原因が分かって色々と考えてきたから、落ち着いて対処しているように見える。
去年の夏からお姉ちゃんは大学進学の為に、一人暮らしを始めた。
「結婚してから20年ちょっと、また振り出しに戻ったみたい」
とお母さんは言っている。
でも違うのは二人っきりじゃなく、ぼく達が居るって事。そのおかげで寂しくないし、気持ちが元気になるって
今年こそ、もう少し元気になって、家の事を片付けたい!ってお母さんは言っていたのに、お姉ちゃんがバイト先でノロに感染したらしく、SOSのメールが来た。
すぐにアパートに向かい三日間看病して、看病疲れのせいかお母さんも軽くうつったみたいな感じで親子共々家に帰って来たんだ。
そうして家でじっくりお母さんとお姉ちゃんは休養し、元気になったお姉ちゃんは今週アパートへ戻って行った。
今度はインフルとかかからないといいけど・・・と心配そうなお母さん。
ぼく達も去年までは結構猫カゼひいて、随分と動物病院へ通ったけど、今はお母さんも家にいるから今のところは大丈夫なんだ。
茶太郎の心臓病も今以上悪化しないといいな。
周りが病人だらけじゃ、お母さんも元気になれないし、ボクも気をつけないと。